『ONE PIECE』の愛されキャラクター、トニートニー・チョッパー。彼の初期の姿について、今とは違う印象を持っていた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、チョッパーの初期に関する様々な疑問にお答えします。一体、第何話から登場したのか、ヒルルクやくれはとの関係、そして「チョッパー 初期 ブサイク」というキーワードで検索されることもある顔の変化はいつから始まったのかを詳しく掘り下げます。
また、アニメの声優や初期の懸賞金、わたあめ大好きというキャッチコピーの由来、さらには初期と現在を比較しながら、戦闘スタイルやチョッパー変形一覧まで、網羅的に情報をまとめました。ナミを救った病気の治療エピソードなど、心温まる物語の原点にも触れていきます。
- チョッパーが初登場した話数やドラム王国での背景
- 「ブサイク」とも言われた初期の顔と現在のデザインの比較
- ランブルボールを使った変形や初期の戦闘スタイル
- ヒルルクやくれはとの感動的なエピソードの核心
チョッパー初期の登場と基本プロフィール

- チョッパーは第何話から登場した?
- ナミを襲った病気とチョッパーの治療
- ヒルルクとくれはとの関係性とは
- アニメで声を担当した声優は誰か
- わたあめ大好きというキャッチコピー
- 初めてかけられた懸賞金の額
チョッパーは第何話から登場した?
トニートニー・チョッパーが『ONE PIECE』の物語に初めて姿を現したのは、原作漫画では単行本15巻の第134話「Dr.くれは」、アニメでは第81話「ハッピーかい? 魔女と呼ばれた医者!」です。
ルフィたちが冒険の途中で立ち寄った冬島「ドラム島」が彼の初登場の舞台となります。この時、航海士のナミが原因不明の重病にかかってしまい、一行は医者を探してドラム島へと上陸しました。そこで出会ったのが、人間トナカイであるチョッパーと、彼の師であり育ての親でもあるDr.くれはだったのです。
したがって、チョッパーの物語はドラム王国編から始まります。当初は人間を極度に恐れていましたが、ルフィたちの真っ直ぐな心に触れ、ワポルとの戦いを経て、麦わらの一味の5人目の仲間として海に出ることを決意します。
ナミを襲った病気とチョッパーの治療

ルフィたちがドラム島を訪れた直接のきっかけは、ナミがリトルガーデンで未知のダニに刺されたことによる高熱の病気でした。これは5日で死に至るとされる危険なもので、ビビも「ケスチア」という熱病ではないかと推測していました。
一刻も早い治療が必要な状況で、ルフィとサンジはナミを背負い、雪深いドラムロックの山頂にある城を目指します。この過酷な道のりの末、彼らはDr.くれはとチョッパーに出会いました。チョッパーは、師であるくれはに叩き込まれた高度な医療技術を駆使してナミの治療にあたります。
彼の的確な処置と手厚い看病のおかげで、ナミは一命を取り留めることができました。この出来事は、チョッパーが単なる珍しい動物ではなく、非常に優秀な医者であることをルフィたちに証明する重要なエピソードとなっています。また、チョッパーにとっても、初めて自分を恐れない人間たちと深く関わるきっかけとなりました。
ヒルルクとくれはとの関係性とは
ヒルルクとくれはは、チョッパーにとって育ての親であり、医者としての師でもある二人です。彼らの存在なくして、現在のチョッパーを語ることはできません。
Dr.ヒルルク:心の支えとなった父親
Dr.ヒルルクは、青鼻が原因で群れから追放され、人間からも化け物扱いされて孤独だったチョッパーを、初めて無条件の優しさで受け入れた人物です。彼はヤブ医者でしたが、「人の心」を救うことを何よりも大切にしていました。ヒルルクはチョッパーに名前と帽子を与え、不可能をものともしない「海賊の信念(ドクロのマーク)」の本当の意味を教えました。チョッパーが目指す「万能薬」の夢は、元々ヒルルクが抱いていたものです。彼はチョッパーにとって、まさに父親のような存在でした。
Dr.くれは:技術を授けた母親
Dr.くれはは、ドラム島で唯一まともな医療技術を持つ天才的な医者です。ヒルルクが亡くなった後、彼の遺志を継いでチョッパーを弟子として引き取りました。くれははチョッパーに、自身の持つ全ての医療知識と技術を厳しく叩き込みました。口は悪いですが、その愛情は深く、チョッパーの旅立ちの際には、ヒルルクが長年研究していた「冬に咲く奇跡の桜」を咲かせて餞別としました。チョッパーにとっては、医術の師であり、母親のような存在と言えるでしょう。
アニメで声を担当した声優は誰か

アニメ版『ONE PIECE』でトニートニー・チョッパーの声を担当しているのは、声優の大谷育江さんです。彼女の演じる可愛らしくも芯の通った声は、チョッパーのキャラクターイメージを決定づける大きな要素となっています。
大谷育江さんは、チョッパー役以外にも世界的に有名なキャラクターの声を数多く担当しており、その実力は広く知られています。ちなみに、チョッパーが登場する以前のテレビスペシャル『ルフィ落下!秘境・海のヘソの大冒険』では、メロイ役で出演していました。
なお、大谷さんが産休で一時的に休業された際には、代役として伊倉一恵さんがチョッパーの声を担当されたことがあります。具体的には、アニメ第254話から第263話までのエニエス・ロビー編の一部が該当します。その後、大谷さんは無事に復帰され、現在に至るまでチョッパーの声を担当し続けています。
わたあめ大好きというキャッチコピー
チョッパーの異名(キャッチコピー)である「わたあめ大好きチョッパー」は、彼の甘いもの好きという性格を象徴しています。この異名が初めて登場したのは、エニエス・ロビーでの戦いを終え、麦わらの一味全員に懸賞金がかけられた時です。
物語の中で、チョッパーが初めてわたあめを食べたのは、ロングリングロングランドでのデービーバックファイトの際でした。その時の感動的な美味しさが忘れられなかったようで、彼の好物リストの筆頭に挙げられています。
政府や海軍からは、チョッパーは麦わらの一味の戦闘員ではなく「ペット」として認識されているため、手配書にもこの可愛らしい異名が付けられました。写真にもわたあめを食べている姿が使われており、彼の戦闘能力や医者としての優秀さが世間に全く伝わっていないことを示しています。このギャップが、作中での一つの面白いポイントにもなっています。
初めてかけられた懸賞金の額

チョッパーに初めてかけられた懸賞金は、わずか50ベリーでした。これはエニエス・ロビーでの激闘の後、麦わらの一味のメンバーとして初めて手配書が発行された際の金額です。
この驚くほど低い金額の理由は、世界政府がチョッパーをルフィたちの船で飼われている「ペット」だと誤認したためです。CP9との戦いでは、ランブルボールを3つ使用して暴走し、クマドリを圧倒するほどの力を見せましたが、その姿が公には伝わりませんでした。
他の仲間たちが数千万ベリー以上の懸賞金をかけられる中、チョッパーだけが50ベリーという金額だったことは、彼にとってショックだったようです。しかし、このペットという認識が、後々の冒険で敵の油断を誘い、意表を突く活躍につながることもありました。
参考までに、その後のチョッパーの懸賞金の変動は以下の通りです。
出来事 | 懸賞金額 |
エニエス・ロビー事件後 | 50ベリー |
ドレスローザ事件後 | 100ベリー |
ワノ国編後 | 1000ベリー |
このように、懸賞金は少しずつ上がってはいるものの、依然としてペット扱いの金額が続いています。
チョッパー初期の容姿と戦闘スタイル

- チョッパー初期ブサイクと言われた理由
- 顔の変化はいつから始まったのか
- チョッパーの初期と現在を比較
- 七段変形!チョッパー変形一覧
- 当時の戦闘スタイルを解説
- チョッパー初期の魅力を総まとめ
チョッパー初期ブサイクと言われた理由
「チョッパーの初期の顔はブサイクだった」という意見が一部で見られるのは、現在のデフォルメされた可愛らしいデザインと比較して、登場初期はより動物らしい、リアルなトナカイに近い顔つきをしていたためです。
野性味の強いデザイン
初登場時のチョッパーは、目が小さく、鼻も大きく描かれていました。口元も現在の丸みを帯びたものではなく、少し突き出たような形で、トナカイの骨格を意識したデザインでした。このリアルな動物感が、一部の読者には「可愛くない」あるいは「ブサイク」という印象を与えたと考えられます。
キャラクター設定の反映
作者の尾田栄一郎先生は当初、チョッパーを単なるマスコットキャラクターではなく、「人間と動物の狭間で苦悩する存在」として描いていました。そのため、あえて万人受けする可愛さから少しずらし、異質さや孤独感を滲ませるデザインにした可能性があります。この少し影のある雰囲気が、彼の過去の物語と相まって、キャラクターに深みを与えていました。
要するに、ブサイクと言われるのは、現在の「マスコット」としてのイメージが定着した視点から過去を振り返るために生じる感想であり、当時はキャラクターの背景を表現するための意図的なデザインだったと言えます。
顔の変化はいつから始まったのか

チョッパーの顔のデザインが大きく変化し、現在の可愛らしいイメージが定着した明確なターニングポイントは、物語が「2年後」の新世界編に突入したタイミングです。
麦わらの一味がシャボンディ諸島で離れ離れになり、各自が2年間の修行を経て再集結した際、多くのキャラクターのデザインが変更されました。中でもチョッパーの変化は顕著で、よりデフォルメ化が進みました。
具体的には、以下のような変化が見られます。
- 目: 以前よりも大きく、黒目がちになり、感情表現が豊かになった。
- 輪郭: 全体的に丸みを帯び、より柔らかい印象になった。
- 口元: 突き出た感じがなくなり、シンプルな線で描かれるようになった。
- 帽子: デザインが新しくなり、以前よりも少し大きめのサイズ感になった。
このデザイン変更により、チョッパーは「癒し系のマスコット」という側面がより強調されるようになりました。アニメやグッズ展開が広がる中で、より多くの層に親しまれるための意図的な変化であったと考えられます。物語が進むにつれて徐々に可愛らしくなっていきましたが、決定的な変化はやはり「2年後」と言えるでしょう。
チョッパーの初期と現在を比較
チョッパーは、初登場時から現在に至るまで、容姿や能力、そして精神面で大きな成長を遂げています。ここでは、初期と現在(新世界編以降)を比較して、その変化を見てみましょう。
項目 | 初期(ドラム王国編〜シャボンディ諸島編) | 現在(新世界編〜) |
顔・容姿 | 動物らしいリアルな顔つき。目は小さめ。 | デフォルメ化が進み、丸く可愛らしい顔つきに。目は大きい。 |
ランブルボール | 3分間のみ7段変形が可能。3つ食べると理性を失い暴走。 | 6つの形態はランブルボールなしで変形可能。怪物強化は理性を保ったまま30分間持続(副作用あり)。 |
戦闘スタイル | 状況に応じて形態を使い分けるトリッキーな戦い方が主。 | 柔力強化(カンフーポイント)を基本とし、パワーも向上。怪物強化が切り札に。 |
精神面 | 人見知りで臆病な面が目立つ。褒められると隠れてしまう。 | 仲間を守るという強い意志を持つ。医者としての自信と覚悟が深まっている。 |
懸賞金 | 50ベリー(ペット扱い) | 1000ベリー(依然としてペット扱い) |
このように比較すると、チョッパーが単に見た目が変わっただけでなく、戦闘能力や精神面でも大きく成長していることがわかります。特にランブルボールの制御は彼の大きな進歩であり、麦わらの一味の戦力として、より頼れる存在になっています。
七段変形!チョッパー変形一覧
チョッパーは、自身が開発した丸薬「ランブルボール」を服用することで、通常の3形態に加えて、さらに4つの特殊な形態へと変形することができました。ここでは、初期の七段変形について一覧で紹介します。
変形形態(ポイント) | 特徴 |
脚力強化(ウォークポイント) | トナカイ本来の姿。四足歩行で高い機動力を誇る。 |
重量強化(ヘビーポイント) | 人型に近い姿。パワーとタフネスに優れる。 |
頭脳強化(ブレーンポイント) | 普段の姿(人獣型)。相手の弱点を見抜く「診断(スコープ)」が使える。 |
飛力強化(ジャンピングポイント) | 高い跳躍力を得られる形態。回避に特化。 |
毛皮強化(ガードポイント) | 全身が毛皮のボールのようになり、物理攻撃を防ぐ。 |
腕力強化(アームポイント) | 腕の筋力が強化され、強力な蹄の一撃「刻蹄『桜』」を放つ。 |
角強化(ホーンポイント) | 巨大で立派な角が生える。突進攻撃が得意。 |
これらの7つの形態を戦況に応じて使い分けることが、初期のチョッパーの戦闘スタイルの基本でした。ただし、ランブルボールは6時間に1つしか使えず、複数服用すると変形を制御できなくなるというリスクも抱えていました。
当時の戦闘スタイルを解説
初期のチョッパーの戦闘スタイルは、彼が開発した「ランブルボール」を駆使した七段変形によるトリッキーな戦い方が特徴でした。
彼の戦闘の基本は、まず「頭脳強化(ブレーンポイント)」で相手の能力や状況を分析し、弱点を見抜く「診断(スコープ)」から始まります。そして、診断結果に基づいて、7つの変形形態の中から最も効果的なものを選んで戦うのです。
例えば、パワーのある敵には「腕力強化(アームポイント)」の「刻蹄『桜』」で強力な一撃を加えたり、攻撃を避けたい場面では「飛力強化(ジャンピングポイント)」で高く跳躍したりしました。また、敵の攻撃を防ぐ際には「毛皮強化(ガードポイント)」でダメージを軽減するなど、攻防一体の多彩な戦術を展開できました。
この変幻自在の戦い方は、敵からすれば次の一手が読みにくく、非常に厄介なものでした。一方で、チョッパー自身は本来臆病な性格であり、戦闘員というよりは医者です。そのため、彼の戦いは仲間を守りたいという強い思いに支えられていました。


チョッパー初期の魅力を総まとめ
- 初登場は原作15巻第134話、アニメ81話
- 舞台はナミの病気を治すために訪れた冬島ドラム島
- 当初は人間を極度に恐れる臆病な性格だった
- ヒルルクとくれはという二人の育ての親を持つ
- ヒルルクから名前と帽子、「信念」を授かった
- くれはから一流の医療技術を叩き込まれた
- アニメの声優は主に大谷育江さんが担当
- 初めての懸賞金はペット扱いの50ベリー
- 「わたあめ大好き」という異名は手配書に記載された
- 初期の顔は現在よりリアルなトナカイに近いデザイン
- 一部で「ブサイク」と言われるのは野性味のある顔つきが理由
- ランブルボールを使い7つの形態に変形して戦った
- 戦闘スタイルは相手の弱点を突くトリッキーなもの
- 仲間を守るために戦う勇敢な心を持っていた
- 純粋で騙されやすく、褒められると照れて隠れる姿が愛らしい