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アイアムアヒーローのネタバレ解説!漫画の最終回・結末や映画のラストまで整理

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パニックホラー漫画の金字塔として高い評価を受ける『アイアムアヒーロー』は、極限状態における人間の心理描写と緻密な世界観で多くの読者を魅了した名作です。一方で、物語の終盤から結末にかけての展開は非常に重厚かつ複雑であり、連載終了後も「あのラストはどういう意味だったのか」「映画版と漫画版でどのように内容が異なるのか」といった疑問を持つ人が少なくありません。さらに、通常単行本の完結後に公開された電子書籍『完全版』での追加要素なども存在するため、作品全体の構造を正しく把握するには正確な情報の整理が必要不可欠です。

本作を読み解くうえで直面しやすい悩みは、作中で張り巡らされた数々の謎や、主人公・鈴木英雄の歩んだ結末がどのような意味を持っていたのかという点にあります。感染者「ZQN(ズキュン)」の拡大によるパニックの結末、登場人物たちの辿った運命、そして実写映画版で描かれた範囲との違いなど、作品の全体像を捉えきれずに混乱してしまうケースは珍しくありません。作品の魅力を深く理解するためには、描かれた事実と読者ごとの解釈を明確に区別しながら、ストーリーの軌跡を順を追って確認していく必要があります。

本記事では、漫画版の最終回から完全版で追加された描き下ろしエピローグ、実写映画版の結末、さらには大阪や長崎を舞台とした公式スピンオフ作品の概要までを網羅的に整理します。作中で確認できる確実な事実と、公式インタビューなどで語られた設定の背景を整理して提示することで、読者の皆様が抱く疑問やモヤモヤを解消し、作品への理解をより一層深めるための判断材料を提供します。

記事のポイント
  • 漫画通常版と完全版における最終話の展開および追加エピローグの相違点
  • 実写映画版で描かれた結末の範囲と原作ストーリーとの構造的な違い
  • 早狩比呂美をはじめとする主要キャラクターの作中における足跡と最終的な状況
  • 公式スピンオフ作品(OSAKA・NAGASAKI)で描かれた各地域のZQNパニック

アイアムアヒーローのネタバレと映画の結末!評判やあらすじから漫画のラストまで解説

作品の全体像を理解する第一歩として、まずは作品がどのような評価を受け、どのようなあらすじで展開していったのかを把握することが重要です。本作は花沢健吾氏による漫画作品(全22巻)を原作とし、佐藤信介監督、大泉洋氏主演による実写映画化も行われました。映画版と漫画版ではストーリーの到達点が異なっており、それぞれのメディア特性に合わせた展開が用意されています。ここでは、視聴者や読者のリアルな評価から、物語の中盤、そして終盤に至る主要なストーリーラインを整理して解説します。

映画版の口コミ・評判で見られる評価の傾向

実写映画版『アイアムアヒーロー』に対する評価は、圧巻のホラー・アクション描写を称賛する声と、ストーリーや設定の掘り下げに関する指摘の双方に分かれています。実際の視聴者から寄せられたレビューを確認すると、作品のどの部分に魅力や課題を感じたかが明確に浮かび上がってきます。

例えば、映画レビューサイト「映画.com」においてユーザーの「nayuta」氏は、2026年6月5日付の評価(4.5点)にて、原作のテイストを見事に踏襲している点や、主人公の英雄が伊浦を撃つシーンの緊迫感、ホラー要素とコメディ要素が見事に両立している点を高く評価しています。パニックホラーとしての爽快感や、原作の再現度を評価する層からは絶大な支持を集めていることが窺えます。

一方で、「Filmarks」におけるユーザー「HiroyaMaruyama」氏による2026年8月14日付のレビュー(3.0点)では、ゾンビパニック映画としての迫力や映像美を認めつつも、ウイルスの発生源や謎に関する説明、また極限状態における人間ドラマの深みがやや薄いと感じられた点が指摘されています。なお、Filmarksにおける映画版の集計データ(2026年8月17日確認時点)では、平均評価が3.5点、レビュー件数が105,640件となっており、全体の約66%のユーザーが3.1点から4.0点の間で評価を下しています。

評価の傾向 主な意見・特徴 注目されるポイント
アクション・演出重視派 迫力あるZQN描写、原作再現度の高さ、緊張感と笑いのバランス 伊浦を撃つシーンやショッピングモールでの最終決戦
ストーリー・ドラマ重視派 パニック描写は秀逸なものの、ウイルスの謎や人間ドラマの掘り下げ不足 感染の原因や社会の崩壊過程、人物の掘り下げ

この比較からわかるように、映画版は一本のエンターテインメント映画として高いアクション性と恐怖演出を誇る一方で、原作が持っていた重厚な謎解きや複雑な人間関係のすべてを2時間の尺に収めきったわけではないという特徴があります。映画と漫画では期待すべきポイントが異なることを理解しておくことが大切です。

映画のネタバレとラストの展開

実写映画版『アイアムアヒーロー』のラストシーンは、原作漫画の単行本第22巻までをそのまま映像化したものではなく、物語の中盤に位置する「富士アウトレットモール」での攻防を結末として構成しています。主人公の鈴木英雄(大泉洋)、半ZQN化してしまった女子高生・早狩比呂美(有村架純)、そして元看護師の藪(長澤まさみ)の3人が出会い、生き残りをかけて戦う姿がクライマックスとして描かれます。

終盤のクライマックスでは、アウトレットモールを埋め尽くす大量のZQNに対し、英雄が意を決して立ち向かいます。英雄は所持していた散弾銃(ショットガン)と残弾を限界まで駆使し、襲い来るZQN群を次々と撃破していきます。そして、藪と比呂美に向かって突進してくる最後の1体のZQNに対し、弾切れとなった銃をバットのように力強く振り抜き、頭部を砕いて打ち倒すことに成功します。

激しい戦闘を生き延びた後、英雄と藪は静かな車内で互いの本名を明かし合います。かつて「自分は冴えない妄想勝ちの男だ」と感じていた英雄が「ただの“ひでお”です」と名乗り、人間としての絆を取り戻す場面が描かれます。映画のラストは、脱出した車内から英雄が静かに外の風景を眺めるシーンで幕を閉じます。ウイルスの根本的な解決や世界の未来までは明かされないものの、一人の男が「ヒーロー」として立ち上がった一瞬を切り取った見事な結末となっています。

漫画全22巻のネタバレと全体のあらすじ

漫画『アイアムアヒーロー』の原作は、単行本全22巻で完結するパニックサバイバル作品です。物語は、35歳で売れない漫画家助手として鬱屈とした日々を送る鈴木英雄の日常から始まります。ある日、「ZQN」と呼ばれる謎の感染ウイルスが日本中に蔓延し、感染者は理性を失って他人に噛みつく凶暴な存在へと変貌してしまいます。

ZQNと化した恋人の徹子から間一髪で逃げ延びた英雄は、自身の所持するクレー射撃用のクレー射撃用散弾銃を手に、混乱する東京を脱出します。逃亡の過程で入った富士の樹海で、英雄は女子高生の早狩比呂美と出会います。比呂美は赤ん坊のZQNに噛まれたことで「人間の意識を残したまま高い身体能力を持つ半ZQN」という特殊な状態になります。英雄は彼女を守ることを決意し、行動を共にします。

その後、2人は「富士アウトレットモール」へ避難し、そこで強い意志を持つ元看護師の小田つぐみ(藪)と合流します。しかし、アウトレットモールでの生存者グループによる権力闘争やZQNの襲来によって避難所は崩壊し、つぐみをはじめとする仲間たちとの旅が続いていきます。日本全国が崩壊していく中、英雄たちは生き残りを懸けた過酷な放浪を余儀なくされていきます。

漫画のネタバレとラスト直前の展開

物語が終盤に向かうにつれ、ZQNの脅威は単なる「動く死体」から「巨大な集合体」へと変貌を遂げていきます。中盤以降、小田つぐみがZQN化して命を落とすという悲劇に見舞われた後、英雄と比呂美は再び首都である東京を目指して進むことになります。

終盤の舞台となるのは、東京・池袋の高層ビル群です。この地域には、生存者集団である「江崎ら」のグループや、宗教的・独裁的な支配を目論む「浅田」率いるグループ、さらには元漫画家仲間の中田コロリなど、さまざまな思惑を持った複数の勢力が一堂に会していました。屋上のヘリコプターや限定された物資をめぐり、生存者同士による惨烈な三つ巴の争いが発生します。

人間同士の抗争が激化する中、街を取り囲むように出現した巨大なZQNの集合体が池袋へと迫ってきます。巨大ZQNは周囲の人間や通常のZQNを取り込みながら肥大化し、比呂美もまた、自らの運命を受け入れるかのように巨大ZQNの内部へと連れ去られてしまいます。英雄は比呂美を取り戻すため、極限のパニックに陥った池袋の高層ビルで、巨大ZQNおよび崩壊する人間社会の双方と向き合うことを余儀なくされるのです。

漫画のネタバレあらすじと物語の背景

本作の大きな特徴は、パニック描写のリアルさと、主人公・鈴木英雄という人物の徹底した「凡人ぶり」にあります。英雄は銃砲所持許可証を持つ猟銃所持者でありながら、物語の序盤では法令順守や社会規範に囚われ、暴漢に襲われても銃の引き金を引くことができませんでした。

しかし、ZQNの拡大によって日常の法律や秩序が完全に崩壊したことで、英雄の持つ「銃」は生存のための絶対的な力へと変化します。英雄が逃走ルートとして選んだ富士山周辺やアウトレットモール、そして最終目的地となった東京の池袋は、いずれも現実の地理に基づいた精密な作画で描かれており、読者に圧倒的な没入感を与えました。

また、作中に登場するZQNは、単に人を襲うだけでなく「生前に執着していた行動や言葉を繰り返す」という特性を持っています。満員電車に乗ろうとするZQNや、仕事を続けようとするZQNなど、かつて日本社会で生きていた人々の「日常の悲哀」がそのまま恐怖として表現されている点が、他のゾンビ作品にはない独特の背景となっています。

ヒロイン・ひろみのネタバレと作中での役割

ヒロインである早狩比呂美(ひろみ)は、物語の展開を左右する極めて重要な存在です。富士の樹海で英雄と出会った際、幼いZQNに噛まれた比呂美は、完全なZQN化を免れて「半ZQN」となりました。右目のみが変色し、驚異的な筋力や身体能力を発揮する一方で、人間の言葉や意識を保ち続けるという奇跡的な均衡を保ちます。

物語が進むにつれ、比呂美は単に高い戦闘力を持つだけでなく、「他のZQNと感覚を共有し、一定の制御を行うことができる能力」に覚醒していきます。彼女の存在は、人類にとってZQNの脅威を退ける鍵になり得る可能性を秘めていました。しかし、旅の途中で小田つぐみが命を落とした際、比呂美は自身がその死に深く関与してしまったという強い罪悪感を抱くようになります。

最終局面において、比呂美は東京・池袋に出現した巨大ZQNの内部へ自ら取り込まれる道を選びます。彼女はZQNのネットワークと同化することで、結果的に英雄を巨大ZQNの脅威から排出し、外界へと逃がす役割を果たしました。比呂美という少女は、英雄にとって守るべき存在であり、同時に英雄が「ヒーロー」であり続けるための精神的な支柱だったと言えます。

結末のネタバレ解説と作品の構造

『アイアムアヒーロー』の結末を読み解く上で欠かせないのが、作中で提示される謎の扱いと、作品全体を貫くテーマ性です。本作では、ZQNというウイルスがどこから発生したのか、なぜ宇宙人のような超自然的な存在が関与しているのかといった「根本的な理由」について、作中で明確な説明や解釈が下されることはありません。

この構造について、作者の花沢健吾氏は完結後のインタビューにおいて「英雄を分かりやすいヒーロー像として描くことはできなかった」「英雄は本当の主役ではなく、たまたまカメラのピントが当たった脇役のような存在だった」という趣旨の発言を残しています。世界を救う絶対的な主人公を描くのではなく、崩壊していく世界の中で「たまたま銃を持っていた冴えない男」がどのように生き抜いたかを描くことこそが、作品の主眼だったのです。

したがって、大作パニック物でありがちな「原因を突き止めてワクチンを開発し、世界を元通りにする」というハッピーエンドを期待すると、結末に対して唐突感や不完全燃焼感を受けるかもしれません。しかし、「理不尽な災害に巻き込まれた一人の人間の現実的な到達点」として捉えることで、本作の持つ独自のリアリティと構造的な美しさを正しく理解することができます。

アイアムアヒーローの最終回と完結のネタバレ!最後・知恵袋・完全版やスピンオフを考察

物語の結末に関する議論は、連載終了時の通常単行本第22巻のラストと、後にリリースされた『完全版』第22巻の描き下ろしエピローグの存在によって、より深まりを見せています。また、ネット上の掲示板やYahoo!知恵袋などでも、読者間での考察や解釈が盛んに行われてきました。ここでは、最終回(第264話)で描かれた確定的な事実から、完全版で明かされたその後の展開、さらには各種スピンオフ作品のネタバレ情報までを詳しく解説します。

原作最終回のネタバレと最後の展開

雑誌連載時の最終回に当たる第264話(通常単行本第22巻収録)では、巨大ZQNとの激闘や池袋での混乱が過ぎ去った後の世界が描かれます。ZQNたちの活動はいつしか停止し、人間社会のインフラも完全に途絶えた廃墟の東京・池袋で、鈴木英雄はたった一人で黙々とサバイバル生活を送路続けていました。

英雄は無人の街で生き残るため、放置された自動車のタイヤからバランスウェイト(鉛)を回収し、それを自ら溶かして猟銃用のスラッグ弾を鋳造します。また、放置された店舗から缶詰などの食料を回収し、小さな畑を耕しながら、一人きりの日常を維持していました。孤独な生活の中、英雄は雪山で一頭の鹿を射殺します。解体しようとした際、その鹿の腹の中に新しい命(胎児)宿っていたことを知った英雄は、無人の荒野で静かに涙を流します。

そして、降り積もる雪の中でライフルを抱え直した英雄は、空を仰ぎながら次のように呟きます。

「それでもだ…かかってこいよ…俺の人生…」

世界の謎も、他の生存者の行方も明かされないまま、一人の男が過酷な現実に立ち向かう覚悟を決める場面で、通常単行本版の『アイアムアヒーロー』は完結を迎えました。

知恵袋で話題のネタバレと読者の解釈

ネット上の質問サイト「Yahoo!知恵袋」などでは、完結直後から「結局最後はどうなったのか」「戦いはどうやって終わったのか」という疑問が多く投稿されました。これらの投稿で提示されている代表的な解釈や回答を整理すると、読者がどのように結末を捉えていたかがよく分かります。

知恵袋における代表的な回答例(2021年10月23日の投稿など)では、「巨大ZQNに取り込まれた比呂美が意識的に英雄を守り、彼を体外へ排出したことで英雄のみが助かった」「その後、理由は不明ながらZQN全体の活動が停止し、英雄が文明の崩壊した東京で一人生存することになった」というストーリーラインの整理がなされています。

また、2017年5月のベストアンサーなどでは、「比呂美のその後やウイルスの目的が明かされないまま終わったため、解釈は読者に委ねられている」と分析する声や、「誰もいなくなった世界で、英雄が初めて本当の意味での『たった一人のヒーロー』になった物語である」という鋭い考察も示されています。知恵袋での議論は公式な設定発表ではないものの、多くの読者が作中の描写から結論を導き出そうとした形跡として非常に興味深いものです。

エピローグのネタバレと結末の意味

通常版第22巻のラストとして描かれたエピローグは、ハリウッド映画のような大団円とは対極にある「静小な生存記」でした。このエピローグが読者に与えた影響と、そこに込められた意味について深く考察してみましょう。

作中において、英雄は常に「誰かのために行動するヒーローになりたい」という強い欲求と、「自分は所詮、脇役に過ぎない」という自己卑下との間で揺れ動いていました。かつては法律や他人の目を気にして引き金を引けなかった男が、最終局面では生きていくための弾丸を自作し、生きるために命を狩る存在へと変化しています。

段階 英雄の精神状態 行動の変化
物語序盤 妄想癖のある凡人、他力本願 猟銃を持ちながらも発砲できず、法や秩序に執着する
物語中盤 守るべき者(比呂美・つぐみ)の獲得 仲間を守るためにZQNへ撃ち込み、現実と向き合う
最終話(エピローグ) 孤独を受け入れた唯一の生存者 自ら弾丸を製造し、静かに己の人生を引き受ける

この変化が示す通り、最終回のエピローグは「世界を救うヒーロー」ではなく「自分の人生を自分で生き抜くヒーロー」へと英雄が脱皮した瞬間を描いています。説明されない謎が残ったからこそ、英雄という個人の生存闘争がより一層強く浮き彫りになったと言えます。

映画のネタバレ結末と原作との違い

実写映画版の結末と原作漫画の結末は、提示されるストーリーの規模やテーマにおいて明確な差異が存在します。どちらが良い悪いはなく、それぞれのメディアで表現すべき到達点が異なっていたためです。

映画版の結末では、アウトレットモールの屋上駐車場から命からがら脱出した英雄、比呂美、藪の3人が、車で静かに走り去る場面で終わります。この結末は「アクションパニック映画としての爽快感と一区切り」を重視したものであり、主人公が恐怖を克服して仲間を守り抜いたという達成感を分かりやすく味わうことができます。

これに対して原作漫画の結末は、アウトレットモールを越えた先の「日本全体の崩壊」と「巨大ZQNの出現」、そして「すべてが去った後の孤独なサバイバル」までを描き切っています。映画版が「英雄の成長と脱出」に焦点を当てたコンパクトな構成であるのに対し、原作漫画は「人類社会の終焉と個人の存在証明」という非常にスケールの大きいテーマにまで踏み込んでいるのが最大の違いです。

スピンオフ「大阪」のネタバレと見どころ

『アイアムアヒーロー』の人気を受けて制作された公式スピンオフ作品の一つが、花沢健吾氏原作、本田優貴氏漫画による『アイアムアヒーロー in OSAKA』です。本作は、本編で鈴木英雄が東京でZQNのパニックに巻き込まれていた「同日同時刻」に、大阪の街で何が起きていたのかを描いたアナザーストーリーです。

舞台は大阪の道頓堀や通天閣周辺など、誰もが知る関西の有名スポットです。お笑いや独自の文化が根付く大都市大阪においても、ZQNウイルスの爆発的な感染拡大は容赦なく襲いかかります。日常の街並みが一瞬にして血と絶叫に包まれる恐怖感は、本編の東京脱出劇に匹敵するリアリティを持っています。

公式紹介において登場人物たちの詳細な生死や最終的な結末までは明示されていないものの、「同時期の別の都市ではどのような地獄絵図が展開されていたのか」を知るうえで非常に見応えのある作品です。本編の世界観を横軸に広げる重要なスピンオフとして評価されています。

完全版のネタバレと追加エピローグの内容

電子書籍等で配信されている『アイアムアヒーロー 完全版』(全22巻)には、通常単行本版の完結から約4年後の2021年に公開された、花沢健吾氏による85ページの完全描き下ろしエピローグ「第265話」が収録されています。通常版の結末に納得がいかなかった読者にとって、この第265話の存在は作品の評価を大きく変える決定的な要素となりました。

第265話では、荒廃した東京で一人暮らし続けていた英雄のもとに、過酷な環境を生き延びてきた「人間の赤ん坊」が現れます。英雄はその幼い赤ん坊を保護し、自らの手で育てることを決意します。英雄は赤ん坊に「鈴木ひいろ」という名前を与えます。

「ひいろ」という名前の響きや登場のタイミングから、読者の間では「この赤ん坊はかつて去っていった比呂美の再来、あるいは生まれ変わりなのではないか」という解釈や推察が多くなされました(ただし、作中で明示的な設定として断定されているわけではありません)。英雄は「ひいろ」を抱っこし、安全な場所と思われる北海道を目指して、車を走らせて東京を旅立ちます。

ただ一人で孤独に死を待つかのような結末だった通常版に対し、完全版の第265話は「守るべき新たな命を得て、再び未来へ向かって歩き出す英雄」の姿が描かれており、物語に本当の意味での希望と救いを与えて幕を閉じます。

完結までのネタバレと連載の歩み

原作漫画『アイアムアヒーロー』は、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて2009年から連載が開始され、2017年13号掲載の第264話をもって完結を迎えました。約8年間にわたる連載を通じて、単行本の累計発行部数は830万部を超える大ヒット作となりました。

完結直後には、単行本第22巻の発売とともに、後述する長崎編などのスピンオフ作品も同時に展開されるなど、一大パニックサバイバル作品としての地位を確立しました。連載中はリアリティ溢れる描画と予測不能なストーリー展開で毎週のように読者を驚かせ、ZQNの謎をめぐる議論が絶えませんでした。

長年の連載を経て到達した完結は、単なるパニックホラーの枠を超え、「極限状態において人間はいかにして正気を保ち、自らの人生を全うできるか」という重厚なテーマを突きつけるものとなりました。連載の歴史そのものが、日本の漫画界におけるゾンビサバイバル表現の到達点を示していたと言えます。

スピンオフ「in nagasaki」のネタバレと舞台設定

スピンオフ作品のもう一つの傑作が、花沢健吾氏原案・監修、にしだけんすけ氏漫画による『アイアムアヒーロー in NAGASAKI』です。本作は九州・長崎の港町を舞台に設定し、本編とは全く異なる魅力的で異色なキャラクターたちが織りなすサバイバルを描いています。

主人公は高校を中退したカメラ小僧の少年であり、彼がひょんなことから出会うのが、弓道部に所属するアイドル的存在の女子高生です。突如として発生したZQNパニックの中、2人は互いの特技や機転を活かしながら、異形と化した元市民たちから逃げ惑い、生き残りをかけた激しいバトルを繰り広げます。

スピンオフ作品 主な舞台 主人公・特徴 クライマックスの舞台
in OSAKA 大阪(道頓堀・通天閣周辺) 関西の一般市民たち 大都市での同時多発パニック
in NAGASAKI 長崎(港町・離島) カメラ小僧×弓道部女子高生 世界遺産・軍艦島(端島)

公式の作品紹介でも明示されている通り、本作における終盤のバトルの最終地となるのは、実在する巨大な廃墟の島「軍艦島(端島)」です。閉ざされた絶海の孤島・軍艦島で繰り広げられるZQNとの最終決戦は、長崎という土地の歴史的景観と相まって、本編にも負けない圧倒的なスリルと緊張感を生み出しています。

アイアムアヒーローのネタバレと結末に関するまとめ

ここまで『アイアムアヒーロー』の映画版・漫画通常版・完全版・スピンオフにおける結末やネタバレ情報を網羅的に解説してきました。最後に、本記事で整理した重要なポイントを振り返ります。

・実写映画版は富士アウトレットモールでの戦闘を結末とし、英雄が「ただのひでお」として覚醒するラストを描いた ・映画版に対する口コミは、迫力あるアクションやホラー演出を絶賛する声と、謎の解説不足を指摘する声に分かれる ・漫画通常版(全22巻)の最終第264話では、ZQNが停止した廃墟の池袋で英雄が一人で生活する孤独な結末を迎えた ・作中におけるZQN発生の根本的な原因やウイルスの正体は、明確に説明されないまま物語が締めくくられた ・作者の花沢健吾氏は、英雄を分かりやすいヒーローではなく「たまたまカメラが当たった脇役」として描いたと語っている ・ヒロインの早狩比呂美は半ZQNとなり、最終局面で巨大ZQNに取り込まれることで英雄を外界へ逃がした ・Yahoo!知恵袋などの読者考察では、孤独になった英雄が「唯一のヒーロー」に至る物語として解釈されている ・電子書籍『完全版』の第265話(描き下ろし85P)では、英雄が赤ん坊「ひいろ」を育て、北海道へ出発する希望が追加された ・公式スピンオフ『in OSAKA』は本編と同日同時刻の大阪の惨状を描いた作品である ・公式スピンオフ『in NAGASAKI』はカメラ小僧と弓道部女子が軍艦島で決戦を迎えるパニックサバイバルである

『アイアムアヒーロー』は、単なるゾンビ撃退の痛快アクションにとどまらず、冴えない一人の男が崩壊した世界で自らの人生と向き合う姿をリアリティ豊かに描いた傑作です。もし通常単行本版の結末しか知らない方は、ぜひ描き下ろしエピローグが収録された『完全版』第22巻を手に取り、鈴木英雄が辿り着いた本当の「答え」と「未来への一歩」をその目で確かめてみてください。

参考情報・出典 ・小学館:『アイアムアヒーロー』完結&スピンオフ2作品の単行本同時発売 https://shogakukan-comic.jp/news/4714 ・PR TIMES:累計発行部数830万部超えの“パニック・サバイバル系”漫画の金字塔『アイアムアヒーロー』が描き下ろしエピローグ(265話)を収録し『完全版』として再リリース! https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000090375.html ・BookLive:アイアムアヒーロー 完全版 22巻(完結・最終巻) https://booklive.jp/product/index/title_id/1051327/vol_no/022 ・文春オンライン:花沢健吾『アイアムアヒーロー』完結。「“ゾンビ”という嘘を描くためにリアルにこだわり続けた」 https://bunshun.jp/articles/-/2225 ・エイベックス・ピクチャーズ:アイアムアヒーロー(実写映画) https://avex-pictures.co.jp/lineup/73469/ ・Filmarks:アイアムアヒーロー – 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 https://filmarks.com/movies/58610 ・小学館eコミックストア:アイアムアヒーロー in OSAKA https://e-comi.shogakukan.co.jp/books/091875660000d0000000 ・小学館eコミックストア:アイアムアヒーロー in NAGASAKI https://e-comi.shogakukan.co.jp/books/091893180000d0000000

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