テコンダー朴の名言集|迷言・語録の元ネタとSNSミームを解説

テコンダー朴の名言集|迷言・語録の元ネタとSNSミームを解説
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テコンダー朴」という作品に興味を持ち、作中の名言や迷言について詳しく知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。この漫画は、その過激なセリフや強烈なパワーワードで、多くの読者に衝撃を与えてきました。

この記事では、作品を象徴する語録や名シーンを、ネタバレを含みつつ詳しく解説します。作者が込めた痛烈な政治風刺や独特な韓国ネタ、さらには炎上の理由となった差別や禁止表現といった、作品の背景にあるテーマにも深く踏み込んでいきます。

また、ネット上で頻繁に見かけるコラ画像やSNSミームの元ネタについても紹介し、なぜこの作品がこれほどまでに話題となるのか、その理由を解き明かします。

この記事でわかること
  • 作中の有名な名言や迷言の元ネタがわかる
  • SNSで流行しているコラ画像やミームの意味を理解できる
  • 作品が炎上した理由や背景にある政治風刺がわかる
  • 作者の意図や作品の楽しみ方がより深まる
目次

記憶に残るテコンダー朴の名言集【ネタバレあり】

記憶に残るテコンダー朴の名言集【ネタバレあり】

まずは作者と作品の世界観を知ろう

『テコンダー朴』は、原作・白正男(はく まさお)、作画・山戸大輔(やまと だいすけ)による漫画作品です。キャッチコピーとして「人権派格闘技漫画」を謳っていますが、その実態は格闘漫画の体裁をとった、極めて痛烈な風刺ギャグ漫画と考えられます。

物語は、韓国人の主人公たちが日本や世界を相手にテコンドーで戦うというものですが、格闘シーンはあくまで一部です。

作品の大部分は、韓国のナショナリズムや日本の嫌韓感情、さらには国内外の政治問題などを、極端にデフォルメして皮肉ることに費やされています。

この作品は、掲載誌を転々としてきた歴史も特徴的です。

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掲載誌出版社掲載期間(参考)特徴
スレッド晋遊舎2007年ネットの嫌韓ブームなどを取り上げた雑誌。3話で休刊。
ジャパニズム青林堂2015年~2018年保守系の言論を扱う雑誌。表現の問題で連載中止。
実話BUNKAタブーコアマガジン2019年~世論への逆張りや皮肉を特徴とする大衆向け情報誌。

このように、掲載誌の変遷からも作品の持つ過激な性質がうかがえます。原作者の白正男は正体不明の謎に包まれた人物であり、作画の山戸大輔との関係性も含め、様々な憶測を呼んでいる点も、作品にミステリアスな魅力を加えています。

読む前に知りたい核心的なネタバレ

読む前に知りたい核心的なネタバレ

この作品の核心的なテーマは、韓国の過剰なナショナリズムや、それに対する日本の嫌韓感情といった、両国の複雑な関係性を痛烈に皮肉ることにあると言えます。物語を読む上で、この視点を理解しておくことが大切です。

主人公の朴星日(パク・スンイル)は、あらゆる物事の起源を韓国にあると主張する「韓国起源説」を盲信し、日本人を「チョッパリ」と蔑むなど、一見すると韓国を礼賛するキャラクターに見えます。

しかし、彼の言動は、実際の韓国の世論とはかけ離れている部分も多く、むしろ日本側から見た韓国人のステレオタイプなイメージを戯画化したものと捉えるのが自然です。

例えば、作中では「南北統一」が理想として描かれ、テコンドーの究極奥義も「統一」です。しかし、現実の韓国では、経済的負担などを理由に統一に否定的な意見も少なくありません。

このように、理想と現実のギャップを描くことで、登場人物たちの主張の滑稽さを際立たせる構造になっています。

したがって、この漫画を単なる韓国礼賛作品や、逆にヘイトを煽る作品として一面的に捉えるのではなく、その背後にある多層的な風刺や皮肉を読み解くことで、より深く楽しむことができるでしょう。

強烈なインパクトを放つ作中のセリフ

強烈なインパクトを放つ作中のセリフ

『テコンダー朴』のセリフは、その過激さと矛盾に満ちた表現で、読者に忘れがたいインパクトを与えます。中でも、作品の思想を最も象徴しているのが以下のセリフです。

その手は人を殴るためでなく人と手を繋ぐため その口は人を差別するためでなく人と愛を語るため そして最強格闘技テコンドーで劣等民族チョッパリ(日本人野郎)を殲滅だ

前半では人権や平和を謳いながら、後半で真逆の結論に至るこのセリフは、まさに「人権派格闘技漫画」というキャッチコピーの矛盾を体現しています。

一見すると美しい言葉を語りながら、その内には強烈な排他思想を隠し持っているキャラクター性を、たった一つのセリフで見事に表現しているのです。

他にも、「いきなり差別かよ。チョッパリらしいな」というセリフも有名です。これは、主人公自身が差別的な言動を繰り返しているにもかかわらず、相手からの些細な言動を「差別」だと非難する場面で使われます。

このような自己矛盾に満ちたセリフ回しが、本作の大きな魅力の一つとなっています。

ファンが選ぶ珠玉の語録とパワーワード

ファンが選ぶ珠玉の語録とパワーワード

本作には、文脈から切り離されても強烈なインパクトを持つ「語録」や「パワーワード」が数多く存在します。これらは、SNSなどでも頻繁に引用され、作品の知名度を高める一因となりました。

代表的な語録の一つが、「へ…ヘイトスピーチ…」です。これは、登場人物が相手の言動に対して、あたかも被害者であるかのように震えながら呟くセリフです。

実際には自分も過激な発言をしているキャラクターが使うことで、皮肉の効いたユーモアが生まれます。

また、「高句麗古墳の壁画には◯◯の姿が描かれている。」というフレーズも、本作を象徴するパワーワードです。これは、どんなものでも韓国起源であると主張するための万能の言葉として作中で使われます。

◯◯の部分に全く関係のないものを当てはめることで、無茶な韓国起源説を揶揄する際の定番ネタとして定着しました。

これらの語録やパワーワードは、キャラクターの極端な思想を端的に示しながらも、その滑稽さから読者の笑いを誘う、非常に計算された表現であると考えられます。

ネットで語り継がれる伝説の名シーン

ネットで語り継がれる伝説の名シーン

『テコンダー朴』がネットカルチャーに与えた影響は大きく、特に特定のコマが切り抜かれて「名シーン」として語り継がれています。セリフだけでなく、絵の持つインパクトが組み合わさることで、その効果は絶大なものになりました。

最も有名な名シーンは、先ほど紹介した「~そして最強格闘技テコンドーで劣等民族チョッパリ(日本人野郎)を殲滅だ」というセリフのコマでしょう。

特に、このコマの右端にある「殲劣滅等」の四文字だけが見切れた画像は、インターネット上で広く拡散されました。

この部分は、元ネタを知らない人でも、その物々しい雰囲気から面白さを感じ取れるため、様々なパロディを生み出す素地となったのです。

他にも、意外性のあるシーンが名(迷)シーンとして話題になることがあります。例えば、修行に励むべき主人公が、修行を忘れて任天堂のゲーム『スプラトゥーン2』に夢中になっている場面が描かれています。

これは、原作者が同ゲームの熱心なプレイヤーであることに由来するとされ、シリアスな展開とのギャップが読者に強い印象を与えました。

これらのシーンは、単体でも面白さが伝わるため、文脈を知らない人々にも拡散され、結果として作品自体の知名度を上げるきっかけとなっています。

なぜ物議を醸す?テコンダー朴の名言の背景

なぜ物議を醸す?テコンダー朴の名言の背景

笑えるけど危ない?秀逸な迷言の数々

この作品の魅力の一つは、一見すると正論のようでいて、実際には論理が破綻している「迷言」の巧みさにあります。名言が人の心を打つ言葉であるのに対し、迷言は聞く者を困惑させ、その支離滅裂さから笑いを誘います。

本作における迷言は、しばしば善意や親切を装って発せられる点が特徴です。例えば、タイ人のキャラクターに対して、「タイみたいな後進国だと韓流グッズも売って無くて大変だよな」というセリフがあります。

これは、相手を気遣っているように見せかけながら、無意識のうちに相手の国を見下しているという、高度な差別意識を内包した迷言です。

このように、キャラクターたちは正しいことを言っているかのような表情で、次々と論理の飛躍した言葉を繰り出します。前半で語られた内容が、後半で完全に覆されるという展開は、読者の予想を裏切り、独特のユーモアを生み出しているのです。

ただし、これらの迷言は、現実の差別や偏見をデフォルメしたものであるため、笑える一方で、その背景にある問題の根深さも感じさせます。

この危うさこそが、本作を単なるギャグ漫画で終わらせない、深みのある要素と言えるかもしれません。

独特な韓国ネタと痛烈な政治風刺

独特な韓国ネタと痛烈な政治風刺

『テコンダー朴』は、韓国に関するステレオタイプなイメージを「韓国ネタ」として活用し、同時に国内外の政治状況への痛烈な風刺を盛り込むことで、その世界観を構築しています。

作中では、前述した「韓国起源説」をはじめ、過剰な反日感情、在日韓国人や朝鮮部落が置かれた状況といった、非常にデリケートなテーマが頻繁に登場します。

しかし、これらを深刻に描くのではなく、極端にデフォルメし、ギャグとして昇華させているのが大きな特徴です。これにより、読者は笑いながらも、現実社会に存在する問題について考えるきっかけを得ることになります。

さらに、風刺の対象は韓国や日本国内の嫌韓感情だけに留まりません。日本の実在の政治家や政治団体をモデルにしたキャラクターが多数登場し、権力闘争を繰り広げます。

これらの描写は、特定の政治的立場を支持するものではなく、あらゆる権力や思想を相対化し、皮肉るという「全方位爆撃」スタイルを取っています。

これらのネタや風刺を楽しむ際には、描かれている内容があくまでフィクションであり、特定の国や団体、人物を正確に描写したものではないという点を理解しておくことが大切です。

炎上理由になった差別と禁止表現とは

炎上理由になった差別と禁止表現とは

『テコンダー朴』は、その過激な内容から、これまで何度も物議を醸し、炎上や掲載誌の変更といった事態を引き起こしてきました。主な理由は、作中で多用される差別的な表現や、実在の人物・団体への風刺が原因です。

特に大きな問題となったのは、2015年に韓国の国会で本作が取り上げられた一件です。作中で、当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領をモデルにしたと思われる人物が暴行されるシーンがあり、これが韓国国内で強い批判を浴びました。

また、日本国内でも、掲載誌『ジャパニズム』での連載が中止されるきっかけとなった出来事があります。

これは、作者がネーム(下書き)の段階で用いた「朝鮮■落」という表現が、出版社の判断で「朝鮮■■」と修正されたことに作者側が反発したためです。

作中では、「チョッパリ(日本人野郎)」や「チャンケ(中国人野郎)」といった特定の民族への蔑称が頻繁に使用されます。

これらの表現は、キャラクターの思想を際立たせ、風刺の効果を高める一方で、読者に不快感を与えたり、社会的な批判を招いたりする大きな要因ともなっています。

作品が持つ強い風刺性は、こうした危険な表現と表裏一体の関係にあるのです。

テコンダー朴のSNSでの口コミをピックアップ

ネットで流行したコラ画像とSNSミーム

ネットで流行したコラ画像とSNSミーム

『テコンダー朴』のコマは、その汎用性の高さから、インターネット上でコラ画像やSNSミームの素材として非常に人気があります。

キャラクターの真剣な表情と、文脈から切り出したフレーズで、代表的なミームとしては、「へ…ヘイトスピーチ…」というセリフが挙げられます。

これは、相手から少しでも批判的なことや都合の悪いことを言われた際に、大げさに被害者ぶって相手を黙らせようとするキャラクターの姿を描いたものです。

その使いやすさから、インターネット上のあらゆる場面で、議論を茶化したり、相手の批判を封じたりするための返信画像として使われるようになりました。

また、「殲劣滅等」のコマや「高句麗古墳の壁画には~」という定型句も、コラ画像の素材として非常に人気があります。

これらの素材が多用される理由は、作品の持つ真剣な画風と、語られている内容の荒唐無稽さとの間に、大きなギャップがあるためです。

このギャップがパロディの作り手たちの創作意欲を刺激し、『けものフレンズ』や他の人気作品と組み合わせた二次創作が数多く生み出されました。

このように、作品から生まれたコラ画像やSNSミームは、もはや原作の文脈を離れて独り歩きしています。

これらのネット文化が、作品自体の知名度を押し上げ、カルト的な人気を形成する上で大きな役割を果たしていることは間違いないでしょう。

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まとめ:テコンダー朴の名言の魅力を再発見

この記事では、『テコンダー朴』の名言や、その背景にあるテーマについて詳しく解説しました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。

  • テコンダー朴は人権派格闘技漫画を謳う風刺作品
  • 主人公の過激な言動は韓国ナショナリズムへの皮肉
  • 「その手は~殲滅だ」は作品を象徴する名セリフ
  • 「へ…ヘイトスピーチ…」は汎用性の高い語録
  • 「殲劣滅等」のコマはネットミームとして有名
  • 韓国起源説や政治ネタが頻繁に登場する
  • 過激な差別表現や禁止表現が炎上の原因になることも
  • 掲載誌は晋遊舎から青林堂そしてコアマガジンへと変遷
  • 韓国国会で問題視された経緯がある
  • 作者の白正男は正体不明の謎の人物
  • コラ画像やパロディがネット上で数多く作られている
  • 単なるヘイト漫画ではなく多層的な風刺が魅力
  • 読む際はステレオタイプな表現に注意が必要
  • 時事ネタが豊富で社会情勢を反映している
  • 名言を通じて作品の奥深いテーマを理解できる
のどか
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